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税務

【平成31年度税制改正大綱】

平成30年12月14日、自民・公明両党により平成31年度税制改正大綱が公表されました。

税制改正大綱は、あくまでも税制改正案ではありますが、政権与党(自民党・公明党)により取りまとめられたものであり、ほぼそのまま可決されることが多いものです。

主な内容は以下の通りです。

<基本的考え方>

・少子高齢化を前提とした社会保障の確立、財政健全化のために消費税率10%への引き上げを確実に行う

・一方で、平成26年4月に消費税率を8%に引き上げた際には駆け込み需要の反動で景気が落ち込んだため、そういったことが起こらないよう対策を行う

・研究開発は、我が国の経済成長にとって非常に重要なものであるため、研究開発税制を見直し、より優遇する

・深刻な人手不足に直面している中小企業を支援するために、積極的な設備投資を促す措置を講ずる

・税収が大都市部に偏っていることから、それを是正するための措置を講ずる

・国際的な課税逃れや脱税を効果的に抑制するための措置を講ずる

・仮想通貨取引やインターネットを通じた仕事の請負による所得についても、きちんと課税されるような措置を講ずる

<法人税関連>

1.研究開発税制

従来にも増して試験研究費の増加を促すため、総額型(試験研究費の総額に対する税額控除)の税額控除率が見直されます。

具体的には、試験研究費割合が0%~8%の場合には税額控除率が増加し、△25%~0%の場合は税額控除率が減少することとなります。

また、この総額型について、研究開発を行う一定のベンチャー企業(設立10年以内で、翌期繰越欠損金がある法人)の税額控除限度額が当期の法人税額の40%に引き上げられます(従来25%)。

オープンイノベーション型(国の研究機関、大学等との共同研究やそれらに委託して試験研究を行うもの)について、税額控除の対象となる特別試験研究費の範囲の拡充が図られます。具体的には、一定の要件を満たす企業間の委託研究に関する費用が加えられることとなります。

2.中小企業に関する税制優遇措置

中小企業者等について、年所得800万円以下の部分に適用される法人税の軽減税率15%(本則税率は19%)の適用が2年間延長され、2021年3月31日までに開始する事業年度までとされます。

また、中小企業者等が設備投資を行った場合の優遇措置(一定の税額控除や特別償却が認められるもの)についても2年間延長され、2021年3月31日までの間に事業の用に供した資産が対象となります。

なお、いわゆる「みなし大企業」の判定における大規模法人の範囲が拡大することにより、中小企業者の範囲が縮小されることになります。具体的には、大規模法人の支配下にある孫会社も中小企業特例における中小企業者から除かれることになります。

<所得税関連>

1.住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の特例の創設

前回の消費税率8%への引き上げの際に、様々なものの価格が一斉に上昇し、大きな需要変動が起りました。そこで、住宅については需要変動の平準化のために、2020年末までの消費税率10%が適用される住宅取得等について、住宅ローン控除の期間が3年延長され、13年間となります。

11年目から13年目については、以下のいずれか少ない金額の控除を受けることができます。

・住宅借入金等の年末残高×1%

・住宅の取得価格(税抜)×2%÷3

2.空き家についての譲渡所得の特別控除の拡充・延長

現行では、被相続人が老人ホーム等へ入所したことにより、被相続人が住んでいた住居が相続開始直前において空き家になった場合、空き家に係る譲渡所得の3,000万円の特別控除の特例は適用できませんでした。

改正案では、被相続人が老人ホーム等に入所したときから、相続開始直前まで被相続人による一定の使用がなされていることなどの要件を満たせば、相続開始直前において被相続人が住んでいたものとして、特別控除を受けることができるようになります。

また、当該特別控除の適用期限が4年間延長され、2023年までに行う譲渡について適用が可能となります。

3.ストックオプション税制の拡充

ストックオプション税制(株式会社の取締役等が一定の要件の下、新株予約権等を行使して株式を取得した場合に、所得税の課税が株式の譲渡時まで繰り延べられる、いわゆる「税制適格ストックオプション」)について、その適用対象者に「特定事業者」が追加されます。

特定事業者とは、中小企業等経営強化法に規定する認定新規中小企業者等(仮称)が、同法の規定する新事業分野開拓計画(仮称)に従って活用する取締役及び使用人等以外の者(新事業分野開拓計画(仮称)の実施期間の開始の日から新株予約権の行使までの間、居住者である等一定の要件を満たす者に限る)をいいます。

4.ふるさと納税制度の見直し

ふるさと納税制度の健全な発展に向けて、全国各地の地域活性化に繋げるため、過度な返戻品の送付を送付し、制度の趣旨を歪めている自治体については、制度の対象外とする措置が講じられます。

寄附金の募集を適正に実施し、返礼品の返戻割合を3割以下、かつ地場産品としている場合に限り、ふるさと納税の特例控除が認められることとなります。

<相続税・贈与税関連

1.個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度の創設

非上場株式等についての相続税・贈与税の納税猶予制度の特例に準じて、個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度が創設されます。

これは、10年間の時限措置として認められるもので、都道府県に承認計画を提出することを要件に、特定事業用資産(先代(被相続人・贈与者)の事業(不動産貸付事業等を除く)の用に供されていた土地、建物等で青色申告書の貸借対照表に計上されているもの)の相続・贈与に係る相続税・贈与税が猶予される制度です。

2.特定事業用宅地等に係る小規模宅地等の特例の見直し

小規模宅地等の特例についての特定事業用宅地等の範囲が見直されます。具体的には、相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地等については、特例の対象から除外されることとなります。

ただし、当該宅地にて事業の用に供されている減価償却資産の価額が、当該宅地の等の価額の15%以上である場合は除かれます。

3.非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の要件緩和

非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度(被相続人から非上場会社の株式又は出資を相続又は遺贈により取得した場合に、一定の要件の下、当該非上場株式等に係る相続税の納税が猶予・免除される制度)について、現行では資産保有型会社等に該当した場合、直ちに納税猶予は取消されることとなっておりますが、一定のやむをえない事情により資産保有型会社等に該当し、6カ月以内に該当しなくなった場合には、納税猶予の取消事由に該当しないものとされます。

<その他>

1.仮想通貨関連(法人税)

法人が期末に保有する仮想通貨について、その評価方法および譲渡した場合の譲渡原価の算出方法が明確化されます。

活発な市場が存在する仮想通貨については、時価評価により評価損益を計上するものとされます。また、譲渡原価の算出方法については、移動平均法または総平均法による原価法とされ、法定算出方法は移動平均法による原価法とされます。

2.仮想通貨関連(所得税)

仮想通貨の取得価額の算出方法について、現行は移動平均法が相当であり、継続適用を条件に総平均法を用いても差し支えないとされておりましたが、改正後は移動平均法又は総平均法により算出するものと定められています。

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