クリニックの現金の管理について

クリニックにおいては、日々患者さんからの自己負担金の受け取り(窓口収入)や経費の支払などで現金が増減します。意外と現金管理を正確に行うことは簡単ではなく、コツがいります。

ポイントは、現金を3つに区分して管理することと、流れを一方通行にすることです。
まず、3つの区分についてですが、①窓口現金、②小口現金、③院長小口を指します。

①の窓口現金については毎日の入金額については全額をそのまま預金口座へ入金します。毎日銀行へ持ち込むのが難しければ、まとめてでも構いませんが、入金については1日分ごとに分けて行います。少し手間ですが、このようにすることにより日々の窓口収入の金額が明確となります。窓口現金は、一部を小口現金に回すなどは行わない方がよいです。というのも、流用すると、残高と小口現金出納帳の残高が合わなくなる可能性があるためです。なお、つり銭用に一定額を両替したうえで用意しておくことも忘れないようにして下さい。

②の小口現金については、一日の開始時点での残高を3万円、5万円などと十分に足りる金額をあらかじめ決めておいて、その分を朝または前日に口座から引き出すようにします。その上で、使った分は漏れなく出納帳へ記載するようにします。

③院長小口についても②の小口現金と同様ですが、都度または毎日の精算は難しいかと思われますので、週に1回または月に一回領収書を整理して精算するようにします。

以上のように現金は区分管理すること、流れをわかりやすく一方通行にすることで残高記録の誤りや紛失などを防ぐことができます。