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銀行のビジネスモデルと融資② 

銀行の貸出業務について話す前に銀行の融資にかかわるスタンスを理解しやすくするために少しだけ、会計的なお話をさせていただきます。

一般に利益は「収入-費用」で表され、貸出業務においては銀行のビジネスモデルの部分で「貸出利息-預金利息」が収益であるとお話いたしました。しかしここでは、ビジネスモデルを分かりやすくするため「費用=預金利息」と単純化していますが、貸出業務において費用を大きく占めるのは預金利息だけではありません。

 

 

 

銀行は貸出金に対して貸倒引当金を積むことが決められています。貸倒引当金とは、貸したお金が貸出先の倒産などもあり、すべて返ってくるわけではないから、将来返ってこないであろう金額を貸出先の財務状況や事業状況から総合的に判断して、あらかじめ見積もっておきましょうというもので、基本的には貸出先すべてに対して定期的に格付けを行っており、これを自己査定といいます。そして引当金としてあらかじめ見積もって、会計期間中に計上した金額は、当該会計期間における費用となります。

つまり、実際に回収出来るか出来ないかは結果論であって、貸出をしている段階から、この貸出先は危ないなと銀行が見積もったのであれば、貸倒れる確率とその債権額に応じて費用計上しなければならないのです。

 

究極的には、この低金利のご時世においては、銀行は短期的な視野で考えた場合、財務状態が良い企業でなければ、たとえその融資によって実行される企業の投資が優良案件や業績拡大へのチャンスであったとしても、短期的には期の利息収入よりも引当金計上される費用の方が大きくなり、会計上は貸さない方が銀行の利益になるという判断を下してしまうという結果になりかねません。

 

こうした融資姿勢に対しては世間的な批判もあり、財務状態だけではなく事業の内容そのものも見ましょうという事業性評価が推し進められているのもまた事実です。